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消化器センターの取り組み

食道、胃、小腸、大腸、肛門、脾臓、腹膜に発生する様々な病気を対象としており、消化器内科専門医と消化器外科専門医が協力して診断・治療を行っています。

当院には肝・胆・膵センター、脳神経・脳卒中センター、糖尿病センター、腎センター、ハートセンターなどのサブセンターが併設されているため、高齢者や肝硬変、糖尿病、脳卒中、心臓病などの全身合併症を有するハイリスクな患者さんが多いのが特徴であり、専門医療チームと協力して、安心・安全な消化器治療を行っています。

 

内科部門

当院消化器センター(内科)、内視鏡室は少しずつではありますが診療実績を伸ばし、地域医療に貢献できるよう努力しています。上部・下部消化管内視鏡検査、超音波内視鏡検査による内視鏡診断、早期癌やポリープに対する内視鏡的切除、消化管出血に対する緊急内視鏡処置を中心に診療を行っています。外科、放射線科など他科との連携を密にし、患者さんへの最適な医療の提供を心がけています。 先生方とのより円滑な連携のため、さらに改善、努力を続けてまいります。

診療実績

上部・下部消化管内視鏡検査、超音波内視鏡検査による内視鏡診断、早期癌やポリープに対する内視鏡的切除、消化管出血に対する緊急内視鏡処置を中心に診療を行っています。特に早期癌(胃・食道)に対する内視鏡的治療(特に内視鏡的粘膜下層剥離術,ESD)に力を入れています。また平成25年7月より大腸ESDの保険診療も認可されました。また平成24年度より拡大内視鏡を導入し内視鏡診断精度の向上を図っています。消化管出血や消化管異物に対する緊急内視鏡などは24時間体制で対応しています。
その他、術後吻合部狭窄に対するバルーン拡張術、悪性狭窄に対するステント留置術、内視鏡的胃瘻造設術・交換なども適宜行っています。
一般診療としては、消化性潰瘍、逆流性食道炎、機能性消化管疾患や炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)に対する薬物療法などを行っております。炎症性腸疾患において適応症例は分子標的治療薬の導入や白血球除去療法も行っています。

内視鏡的粘膜下層剥離術( Endoscopic Submucosal Dissection: ESD)

内視鏡的粘膜切除術(EMR)は以前より食道・胃・大腸のポリープや早期癌の一部に対し行われてきた治療法ですが、機器の開発、治療法の進歩により近年、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が全国的に普及し、当院でも平成18年より導入しています。ESDによってより広い範囲の腫瘍を一括で切除できるようになり、内視鏡で治療できる早期癌の患者さんが確実に増えています。

外科部門

主な対象疾患は食道癌、胃癌、大腸癌などの消化器に生じた悪性腫瘍、食道胃静脈瘤・脾機能亢進症、腹部ヘルニアです。

進行食道癌に対する集学的治療

当院では、進行食道癌、胃癌、大腸癌に対して、術前化学療法、手術、術後化学療法を含めた集学的治療を行い、治療成績の向上に努めております。 提示した症例は80歳男性、頻度がおよそ0.1%との報告があり、右側大動脈弓に合併した下部食道の進行癌に対して術前化学療法2コース後に根治切除を行いました。肺気腫の合併もありましたが、術後経過は良好で、術後3週間ほどで自宅退院されました。

  


下部直腸癌に対する肛門機能温存した腹腔鏡下低位前方切除

69歳男性、下部直腸進行癌(洞不全症候により永久ペースメーカー挿入中)。 腹腔鏡下低位前方切除術により根治的手術が可能でした。骨盤内の最深部にある肛門側切除断端を自動縫合器により吻合し、肛門機能を温存することができました。手術創も小さく手術後の痛みも軽いため患者さんは大変に満足されていました。

  


腹腔鏡内視鏡合同手術(Laparoscopy Endoscopy Cooperative Surgery:LECS)

胃粘膜下腫瘍に対する腹腔鏡下胃局所切除術は低侵襲の術式として広く普及していますが、腫瘍の部位や発育形式によっては根治性・低侵襲性・機能温存を実現できない場合があります。私たちは胃粘膜下腫瘍に対し消化器内科と連携し腹腔鏡内視鏡合同手術(LECS)を実施しています。本術式は上部消化管内視鏡のESD手技と腹腔鏡下手技を組み合わせ、最小限の胃壁切除を目指すもので、胃粘膜下腫瘍さらには早期胃癌に対する根治性・低侵襲性・機能温存を兼ね備えた有用な治療法です。


一般外科

【鼠径ヘルニア】
一般に“脱腸”と呼ばれる良性の病気です。小児と成人では原因が違い、治療法も異なります。小児の鼠径ヘルニアは自然に治るケースもありますが、成人鼠径ヘルニアは加齢とともに下腹部から足の付け根(鼠径部)の組織が脆弱になり、その部分からお腹の中にある腹膜が袋状に飛び出してくることによっておこります。鼠径ヘルニアには、脱出する部位により、外鼠径ヘルニア、内鼠径ヘルニア、大腿ヘルニアの3種類があります。


【尿膜管遺残症】
胎生期の尿膜管の退化が不完全な場合に、遺残した尿膜管(尿膜管遺残)が原因となり、臍から尿の排泄がみられたり、感染をおこして化膿することがあります。症状の多くは、臍よりの持続する排膿や臍部痛などです。 症例は44歳男性、臍下左側の腹壁深部に尿膜管遺残による膿瘍を形成し、強い臍部痛と臍よりの排膿を認めました。臍部痛も強く、局麻下に排膿もままならない状態でした。腹腔鏡下に腹腔内より腹壁の膿瘍と遺残尿膜管を切除し、早期に治癒が可能でした。





当院における腹腔鏡下外科手術に対する治療方針
  • ①腹腔鏡下手術は、単に切開創を小さくすることにこだわった小開腹手術とは異なり、小さな傷で開腹手術と同レベル、あるいは開腹手術では困難なことができる完成度の高い手術であるべきと考えます。
  • ②患者さんや家族の方にとって重要なのは、腹腔鏡下手術か開腹手術かではなく、その患者さんにとってベストな手術であると考えます。ベストな手術を行った結果、当院では胃癌手術の40%、大腸癌手術の75%、門脈圧亢進症手術の100%、ヘルニア手術の90%、胆石症手術の100%が腹腔鏡下手術で行われています。
  • ③ベストな手術を行うために、われわれ外科医だけでなく麻酔専門医による安全で質の高い麻酔管理、脳神経・脳卒中センター、糖尿病センター、腎センター、ハートセンターなどのサブセンターによる循環器・腎臓・糖尿病・脳神経のケア、看護師・薬剤師・管理栄養士・理学療法士・ソーシャルワーカーなどからなる多職種チームによる医療を実践しています。