

ホーム > 診療科・施設 > 専門医療チーム(サブセンター)のご案内
食道、胃、小腸、大腸、肛門、脾臓、腹膜に発生する様々な病気を対象としており、消化器内科専門医と消化器外科専門医が協力して診断・治療を行っています。
当院には肝・胆・膵センター、脳神経・脳卒中センター、糖尿病センター、腎センター、ハートセンターなどのサブセンターが併設されているため、高齢者や肝硬変、糖尿病、脳卒中、心臓病などの全身合併症を有するハイリスクな患者さんが多いのが特徴であり、専門医療チームと協力して、安心・安全な消化器治療を行っています。

早期癌(胃癌など)や大腸ポリープに対する内視鏡治療、消化管出血に対する内視鏡止血術、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)の診断・治療、消化管悪性腫瘍の術前精査など、食道、胃、小腸、大腸疾患に対し消化管専門医2名が診療に当たっています。
内視鏡的粘膜切除術(EMR)は以前より食道・胃・大腸のポリープや早期癌の一部に対し行われてきた治療法です。デバイスの開発、治療法の進歩により近年内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)いう方法が全国的に普及し、当院でもH18年より導入しております。
ESDによってより広い範囲の腫瘍を切除できるようになり、内視鏡で治療できる早期癌の患者様が確実に増えています。

また外科手術が必要な患者様の術前精査(内視鏡、超音波内視鏡、X線造影)を行っております。
消化性潰瘍をはじめとする消化管出血に対し、内視鏡的止血術を含め救急体制で診療に当たっております。内視鏡的止血が困難な場合は外科、放射線科と連携し速やかに対応しております。
潰瘍性大腸炎、クローン病などの炎症性腸疾患に対する外来、入院治療を行っております。分子標的治療薬による治療、白血球除去療法なども行っております。
過敏性腸症候群や胃食道逆流症など機能性胃腸症に対する内科的治療を行っています。またピロリ菌除菌治療は適応のある方はいつでも受けていただくことができます。
内視鏡検査について
患者様のご要望に応じて鎮静剤を使用した内視鏡検査、苦痛の少ない鼻腔から挿入する内視鏡検査を行っております。あらかじめお申し付けいただければ、可能な限りご要望に対応しております。
| 平成23年度内視鏡検査件数 内訳(H23年4月~H24年3月) |
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主な対象疾患は食道癌、胃癌、大腸癌などの消化器に生じた悪性腫瘍、食道胃静脈瘤・脾機能亢進症、腹部ヘルニアです。

個々の癌の進行度に応じて治療方針を立て、腹腔鏡下手術、早期癌に対する縮小手術などの機能温存手術、進行・再発癌に対する拡大手術や分子標的治療薬を用いた新規化学療法などの最先端の治療を行っています。最近は高齢者や臓器障害を有する患者さんが多く、このようなハイリスクの症例に対しては、腹腔鏡下手術を積極的に行っています。低侵襲性という腹腔鏡下手術の長所をいかして、術後の回復が早く、合併症の少ない安全な手術が可能になりました。
【食道癌】
内視鏡的局所切除、外科手術、化学療法、放射線療法を組み合わせて、個々の症例に応じた適切な治療を行っています。進行癌症例で放射線療法が必要な場合には、九州大学と連携して化学・放射線治療を行っています。
【胃癌】
胃癌治療ガイドラインに従って、内視鏡的局所切除の適応にならない比較的早期の症例(T1bN1あるいはT2N0までのcStage IA、IB)に対して、腹腔鏡下手術を選択しています。腹腔鏡の拡大視効果によって正確なリンパ節郭清が可能であり、癌の根治性を損なわない低侵襲治療が可能となっています。また、胃切除後のQOLの維持のために、幽門温存胃切除や噴門側胃切除術も、積極的に行っています。

食道・胃静脈瘤や脾機能亢進症などの門脈圧亢進症に対して、内視鏡治療、血管カテーテルによる治療(B-RTO)、腹腔鏡下脾摘術・腹腔鏡下Hassab手術などの手術療法、薬物療法を組み合わせた集学的治療を行っています。門脈圧亢進症関連の腹腔鏡下手術数は日本でも有数であり、九州各県や中国地方からも患者さんが治療のために来院されています。腹腔鏡下手術が困難といわれていた肝硬変症に対しても、腹腔鏡下脾摘術の手術手技を標準化することで安全に施行できるようになりました。また、唯一問題となっていた術後の門脈血栓症の発症原因を解明し、その予防・治療法も確立しました。
肝硬変症の合併症には、食道胃静脈瘤、脾腫(脾機能亢進症)による血小板減少や出血傾向、肝細胞癌、腹水などがあります。とくに腫大した脾臓による脾機能亢進症は血小板減少による出血傾向を引き起こすだけでなく、食道静脈瘤治療や肝細胞癌治療、腹水治療にも影響を及ぼします。腹腔鏡下脾臓摘出術を行うことで、血小板数が増加するだけでなく、静脈瘤に対する内視鏡治療や肝細胞癌治療が安全になり、腹水のコントロールも容易になりますし、血小板減少によりIFN療法が不可能であった患者さんに対する支援治療にもなります。

いわゆる脱腸と呼ばれる鼠径ヘルニアや手術後の腹壁ヘルニアに対しては、腹腔鏡下修復術を行っています。従来の手術では、鼠径ヘルニアでは約10%、瘢痕ヘルニアでは約30%と非常に再発率の高い疾患でした。腹腔鏡下修復術を行うことで、術中の正確なヘルニアの診断とメッシュ(人工の繊維)による強固な補強が可能となり、創感染もほとんどないことより、再発率を低下させることができました。当院で腹腔鏡下手術を行った鼠径ヘルニア160例では再発は0例(0%)、腹壁瘢痕ヘルニア38例では再発は1例(2.6%)と良好です。

1990年に日本で初めて内視鏡下外科手術(腹腔鏡下手術)が胆嚢摘出術に導入されてから20年以上がたち、当初から考えられないほどの長足の進歩をとげています。導入当時は、ストレスの多い、創は小さいだけの中途半端な危険な手術であり、腹腔鏡下手術が異端として考えられていた時代でした。しかしながら、創が小さく美容的にもすぐれ、低侵襲であることから、患者さんからのニーズも高く、手術技術や機器の進歩とともに、外科手術の流れを変え、時代を先導していくようになりました。図は当院で行っている腹腔鏡下手術の内訳です。消化器癌手術が増加していることや、肝疾患症例が多いため門脈圧亢進症に対する腹腔鏡下手術が多いことが特徴です。
1)胃癌、大腸癌
胃癌、大腸癌に対する治療法として、早期癌から進行癌への手術適応の拡大だけでなく、腹腔鏡下手術の低侵襲性という長所をいかして、80歳以上の高齢者や臓器障害を有するハイリスクの患者さんに対しても積極的に腹腔鏡下手術を行っています。術後の肺合併症やADL低下が少なく、手術リスクの高い患者さんでも安全な治療が可能となりました。
2)門脈圧亢進症
慢性C型肝炎や肝硬変症に対する支援治療や難治性食道胃静脈瘤に対する治療として、脾摘術や血行郭清術を行っています。肝機能が悪い患者さんでも、出血量が少なく、低侵襲であり、患者さんにとってメリットが多いのが特徴です。
3)鼠径ヘルニアや腹壁瘢痕ヘルニアなどの腹部ヘルニア
従来の手術とは全く異なるアプローチを選択することで、再発率を低下させることが出来ました。
4)単孔式腹腔鏡下手術
単孔式腹腔鏡下手術は、臍に約2.5cmの切開を加え、そこからスコープおよび鉗子を2本挿入して腹腔鏡下手術を行う方法で、胃癌に対する審査腹腔鏡、小腸切除術、胆嚢摘出術などに行っています。臍の傷は術後に消えてなくなるのが特徴です。
