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麻酔科


"手術室に笑顔を" 患者様の安心の笑顔はもちろんスタッフ全員の笑顔を目標に
安全に仕事の出来る環境を作ってゆきたいと思っております。

当院麻酔科では安全かつ効率的、さらにより新しい方法での麻酔管理を目指し、日々皆で頑張っております。麻酔指導医2名、専門医2名、後期研修医1名に加え大学病院からの応援を得て毎日麻酔を行っています。我々は知識や技術を常に最新のものにアップデートするために、学会発表・学会参加・文献検索なども積極的に行っています。

 

手術症例とその動向

平成28年度の全手術症例は1955例、そのうち麻酔科管理症例は1042例であり、うち外科402例、血管外科37例、整形外科500例、脳外科103例でした。90歳以上の超高齢者は24例、緊急手術は170例行われました。 昨年と比較しますと、麻酔科管理症例は10例ほど増加しました。手術室稼働時間は昨年とほぼ同等でありますが、効率の良い手術室運営を目指し、勤務者の多い日勤帯になるべく麻酔・手術を行うことができるようにスケジュールを調整し、その結果時間外の手術室稼働も徐々に減らすことができています。
整形外科の手術症例数も昨年よりも増加しており、大腿骨頸部骨折などの急患手術は数日間待機していただかざるを得ない状況も昨年と変わらず、準緊急手術として取り扱っております。このような準緊急手術でも、スムーズにかつ出来る限り早く手術を行うことができるように、スケジュールを調整しています。
合併症をお持ちの患者さんは変わらず多くみられ、術前の検査に心臓などの検査をすることも少なくありません。また抗凝固療法・抗血小板療法中のため区域麻酔(局所麻酔)で可能な手術でも全身麻酔を選択せざるを得ない場合が増加しております。そのような場合でも安全に行うことができるように、各診療科と連携して術前検査・術後管理を行っており、術後の痛みをとるために神経ブロックや種々の痛み止めを組み合わせて用いています。

特徴

全身麻酔と区域麻酔(硬膜外麻酔・脊髄くも膜下麻酔・神経ブロック)、またはその両方を施行しています。麻酔法は手術にあわせて、また術前評価をもとに個々の患者さんにあったものを選択し、その上で患者さんの希望にそえる部分は出来る限りそえることができるように努力しています。

1.

ICU・外科・整形外科・脳外科のカンファレンスに参加して、術前に患者さんの全身状態や術式などについてのプレゼンテーションを行っていただいており、それによって患者さんの全身状態を把握し、必要があれば追加で検査をしていただくような体制を整えております。

2.

全ての麻酔管理症例に対して術後回診を施行しており、麻酔や手術の合併症の早期発見を試みると同時に、術後の状態を診察し、麻酔のフィードバックを行っています。

3.

糖尿病、高血圧、動脈硬化症、狭心症、脳梗塞などの合併症をお持ちの方も増加してきております。このため外科系各科だけでなく、内科・循環器科・神経内科の先生方にもご協力いただき、より正確な術前評価や適切な術前管理、術中術後管理を行っています。術前に合併症を治療した方がより安全に手術できると各科の専門医によって判断された場合は、手術よりもそちらを優先して行うこともあります。それにより合併症をお持ちの患者さんでも、その疾患に合わせたより安全な麻酔管理を行うことが可能です。

4.

肝腎センターを要するため、各科ともに肝硬変など肝機能が低下している方、慢性腎不全で透析中の方の手術が多く見られます。肝腎機能が低下している患者さんは薬剤の代謝が低下しているため、麻酔薬の体外への排泄が遅れ、麻酔からの覚醒(めざめ)が遅くなることがありますので、薬剤量を調節し、必要なモニターを行いながら注意深く麻酔をおこなっています。

5.

脳外科では、脳動脈瘤に対する血管内手術に対して、血管造影室という手術室外の場所で麻酔を行えるように、設備および院内の協力体制を整え対応できるようにしています。脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血に対する緊急血管内手術にも出来る限り対応しています。また、手術中に脳機能をモニターする場合は、それに影響を及ぼさない麻酔薬を選択して行っております。

6.

整形外科では手術件数の半分以上が脊椎手術であり、そのほとんどをうつぶせ(腹臥位)で行うため、圧迫による皮膚や目の障害などが出来る限り起こらないように注意して管理しております。また、主に脊椎の固定術などで出血量が多い場合は、術中自己血回収装置を用いて自己血輸血を行い、他家血(他人の血)輸血を減らす試みをおこなっております。前述のように転倒による大腿骨頸部骨折や交通事故による骨折の患者に対する手術も増加しております。それらにスムーズに対応できるように病院全体で調整を行っております。

7.

ご高齢の患者さんも増加しております。高齢患者の認知機能や身体機能へ及ぼす影響が最小限になるように、麻酔法を考慮しています。

8.

手術の後は、可能な限り持続硬膜外鎮痛法や鎮痛薬を使って、手術後の痛みを最小限に抑え、術後の合併症の発生を抑えるようにしています。患者自己管理鎮痛法(Patient Controlled Analgesia, PCA)にて患者さんが痛みを感じるときに自己管理で鎮痛薬を投与する方法も導入し、良好な結果を得ています。

今後の取り組み

前述のように当院麻酔科スタッフは現在5名であり、皆で力を合わせて日々の麻酔が安全に行えるようにつとめています。
効率の良い手術室運営を行って行くなかで、緊急手術にも出来る限り早く対応できるよう、各科と連携をとりあって行っています。定例手術も緊急手術もスムーズに行えるよう、術前・術中・術後の管理を徹底して行っています。
麻酔のためのモニターも増加し、薬剤もより体内に残存しにくい薬剤が増加してきています。それらを駆使しながら、より安全な周術期管理を行えるように、スタッフ一同で力を合わせてがんばっていきます。