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感染症内科


当科は2015年4月に開設され、現在2名の医師で診療を行っております。
ひとことで感染症と申しましても、病原性微生物には様々な種類(細菌、ウイルス、真菌、寄生虫など)があります。感染症に罹らないために大切なことはその予防策であり、すなわち患者さんや職員を各種ウイルス疾患や耐性菌から守ることです。次に、診断への近道は病歴聴取や診察が非常に大切ですし、さらに治療が必要な場合には、どの臓器に、どのような病原微生物が感染し、どのような治療を行うべきか、治療戦略を立てて行うことが患者さんの回復に繋がると考えております。

ICT (Infection Control Team) 活動

連携図

多職種(感染症内科医、感染管理認定看護師、細菌検査技師、薬剤師、事務など)で構成されたチームで院内の感染対策の状況確認や問題点の指摘および解決策を提案し、毎週ラウンドを実施しています。また、薬剤耐性菌の発生抑止のために抗菌薬が適正に使用されているかなどの管理も行っております。
さらに、地域の医療施設と共通の感染対策を講じるために当院で合同カンファレンスを行い、また病院間での感染管理の相互確認なども行っております。

AST(Antimicrobial Stewardship Team)活動

当科が新しく開設された頃から、カルバペネム系抗生物質などの広域抗生剤や抗MRSA薬などの特定の抗生剤使用症例において、抗生剤開始前の血液培養や責任病巣の培養採取をされているか否か、またその後の適切な抗生剤への移行、血液培養陽性患者の抗生剤選択、治療期間やマネージメント等を行っておりました。
現在世界各国で抗菌薬の不適切な使用を背景として、薬剤耐性菌が世界的に増加する一方、新たな抗菌薬の開発は減少傾向にあり、国際社会でも大きな課題となっています。 2015年5月の世界保健総会では、薬剤耐性(AMR)に関するグローバル・アクション・プランが採択され、加盟各国は2年以内に薬剤耐性に関する国家行動計画を策定することを求められました。その流れを受け、わが国でも2016年4月に同関係閣僚会議において、我が国として初めてのアクションプランが決定され、その後AMR活動として医療・獣医療など全ての分野で一丸となって耐性菌問題に取り組もうと色々な計画やガイドラインが整備されて来つつあります。
当院でも、2018年春からASTを新たに新設し専従の薬剤師を中心とした多職種(感染症内科医、感染管理認定看護師、細菌検査技師、薬剤師)のチームで、2017年度まで行なっていた上記事項以外にも集中治療室入室患者の感染症の早期発見、またその後の治療の提案などを行っております。その活動を通じてAMR活動の一助になると考えております。

第二種感染症指定医療機関

当院は2014年10月に第二種感染症指定医療機関となり、結核を除く二類感染症患者様の受け入れ機関となりました。今後鳥インフルエンザを含め、記憶に新しい2015年に韓国でアウトブレイクした中東呼吸器症候群(MERS)、また2009年に突如として発生した新型インフルエンザなどの対応を行うべく、院内および地域との連携などの体制作りを行っております。次に生じるかもしれないパンデミックや新しい感染症に万事備えております。
*二種感染症:急性灰白髄炎、ジフテリア、重症急性呼吸症候群(SARS)、中東呼吸器症候群(MERS)、鳥インフルエンザ(H7N9/H5N1)

感染症診療

微生物学的検査の図

院内の他診療科からの感染症に関するコンサルテーションを行っております。また、外来では熱が下がらないなどの症状や海外旅行から帰国後も発熱や下痢が続くなどの症状を認める方の診療を行っております。

今後の取り組み

2016年に開催された伊勢志摩サミットでは、薬剤耐性菌を減らすために抗菌薬の削減にも言及されました。もはや耐性菌は患者個人や院内の問題ではなく、畜産業界に至るまで世界的規模の問題として認識されております。2018年度から薬剤師を中心に抗菌薬適正支援業務を本格的に開始しています。現在着々と感染症診療に対しての介入件数を増やしており、院内・院外問わず感染症診療について、または抗菌薬についての質問も受け入れております。未来で使用できる抗菌薬を残せるように、院内・院外の皆さまと協力しつつ、静注・内服抗菌薬の適正な使用について、これからも積極的にアプローチしていこうと思っております。

外国人入国者数・日本人出国数の推移の図    福岡空港・博多港 外国人入国者数の図