院長挨拶

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院長挨拶

2021年新年のご挨拶


 2021年の年頭に当たり,謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 昨年はカピバラ(最大のネズミ)にあやかり平和な年になることを願いましたが,新型コロナウイルスのパンデミックや福岡県での豪雨災害など大変な年でした。40周年記念誌は無事発行できましたが,記念講演会は開催せず,代わりに講演動画をホームページで公開しています。
 昨年の明るい話題としては,日本の小惑星探査機「はやぶさ2」が,地球と小惑星リュウグウの間を6年で約52億キロメートル飛行する探査ミッションを達成し,日本の技術力を世界に知らしめたことです。小惑星から持ち帰った鉱物が,太陽系誕生の謎の解明に役立つことを願っています。
 小児は新型コロナウイルス感染症そのものによる重症化はほとんどありませんが,学校閉鎖による教育の遅れ,分離や孤独,社会的刺激の減少など大きな影響を受けました。特に大きな問題は小児のメンタルヘルスの面で,不安,家庭内暴力,虐待,自殺の増加が報告されていますので,学校,保健所等と連携して,小児のメンタルヘルスの問題に対しても対策を強化していきたいと思います。
 当院は,新型コロナウイルスに対する万全の感染予防対策を実施しながら診療を行っております。感染予防のため患者様,ご家族の皆様方には面会禁止・制限をかけていますことを深くお詫びいたします。新型コロナウイルス感染症により,日常生活,社会が劇的に変わりましたが,新しい日常 “New normal”に適応し,現在中止している行事等が何らかの形で再開できますように努力していきます。
 ワクチンによる早期収束を期待しますが,まだその目処は立っていません。今回の新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより,WEBでの会議,セミナー,学会などが急速に普及しました。当院は,今後もDX (digital transformation)を進め,より安全で質の高い医療を提供できるよう,職員一同精進していきたいと思います。
 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2021年1月吉日
地方独立行政法人福岡市立病院機構理事長
福岡市立こども病院
院長 原 寿郎

ごあいさつ


 福岡市立こども病院は、1980年9月に西日本唯一の小児総合医療施設として開院後、2014年秋に福岡市東区アイランドシティ照葉へ移転し、今年で開院40周年を迎えます。
 当院は、「こどものいのちと健康をまもる~すべてのこどもと家族の明るい未来を願って~」を基本理念に、小児高度専門医療、小児救急医療、周産期医療を3本柱として運営を行っています。現在7センター(循環器センター、手術・集中治療センター、周産期センター、川崎病センター、てんかんセンター、運動器センター、腎・泌尿器センター)と26の診療科でほぼすべての小児周産期疾患をカバーしています。
 また、成人移行期医療、医療的ケアを必要とする子ども達とそのご家族の支援にも力を入れています。

【小児高度専門医療】
 最新の厚生労働省DPC公開データによると、先天性複雑心奇形の手術数、川崎病入院患者数ともに、4年連続全国1位でかつ治療成績も良好です。その他脊椎手術数全国3位、尿道下裂形成術等の手術数全国3位など、様々な小児疾患の高度専門医療を活発に行っています。新設した3Dモデル診療教育支援室では、3Dプリンターにて心臓や骨などの医療用実体モデルを製作し、診療・手術・教育に活用しています。
【小児救急医療】
 小児救急医療では、24時間365日 二次医療機関として“救急車を断らない”を合言葉に、地域の医療機関からの救急搬送を積極的に受け入れ(2019年度救急搬送件数は約1,400件)、他県からのドクターヘリによる患者移送も行われています。
【周産期医療】
 地域周産期母子医療センターとして、MFICU (母体・胎児集中治療室)、NICU(新生児集中治療室)、GCU(新生児回復治療室)を整備し、早産、多胎、胎児発育不全、胎児心臓病など胎児の異常を有するハイリスク妊娠を対象に、妊娠中から出産、そして新生児医療まで一貫した専門的な診療を行っています。双胎間輸血症候群では、胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術による治療を実施する全国8病院の一つとして、西日本一円から患者さんが来院しています。2019年度には、より良い出生前管理及び出生後の治療提供体制強化を目的として、胎児循環器科を新設しました。
 臨床教育体制としては、臨床現場での研修指導、ゼミ・カンファレンスに加え、2019年より熱帯医学の短期海外研修を開始しました。また、臨床研究部、医療情報室、国際医療支援センターを設置し、臨床研究、医療英会話講座、医療中国語講座、TOEIC受験支援なども進めています。
 臨床研究については、日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受け、川崎病に関する研究論文が一流紙に掲載されました。また人工知能(AI)の分野でも、九州大学と小児医療に関する共同研究を開始しています。
 当院があるアイランドシティ照葉にお住まいの皆様との交流の一環として、こども病院コミュニティープログラム“こども病院フェスタ”(2016年~)、 “こども病院生涯学習講座:子育て・孫育てに役立つCGG (Child Grandchild Good-care) プログラム” を2018年より実施し、こども病院への理解と、育児への関心を高めていただく取り組みを行っています。
 患児家族滞在施設(ふくおかハウス)では、満室のため利用をお断りする事例が発生していたことから、2019年9月に増室(16室→21室)し、施設環境の整備を行いました。また、2019年度は働き方改革への取組みとして、時間外勤務の縮減や職員の負担軽減を図るため、RPA(Robotic Process Automation)のプロジェクトチームを立ち上げ、事務作業を効率化しました。

 2020年2月から国内で新型コロナウイルス感染症が流行し始め、感染対策室やICT(感染対策チーム)を中心に受入体制を整え、研修、シミュレーションを実施するなど、院内感染防止に関する取り組みを行い、院内感染を防止しています。5月25日で全国の非常事態宣言は終了しましたが、部分的にしかテレワークができない小児・周産期医療の分野は、今後コロナと共存可能な形へ変革を行っていく必要があります。
 当院は、大学病院や地域の医療機関等と機能分担して、地域医療、小児救急医療、周産期医療に貢献するとともに、安全・安心の高度先進専門医療を充実させ、さらにコロナ時代に合致した国際交流や国際貢献ができるこども病院を目指したいと思います。“MVP (Mission, Vision, Passion) を持って小児・周産期医療に従事しMVP (Most Valuable Professional) になる”ということを全ての職員の目標にしています。

 健全な次世代育成のため、日本・世界の病める子どもたちの未来のため、小児・周産期医療にさらに貢献できる病院となるよう全力を尽くす所存です。皆様からのご支援、よろしくお願い申し上げます。

2020年6月吉日
地方独立行政法人福岡市立病院機構 理事長
福岡市立こども病院 院長
原 寿郎

院長略歴

1977年 九州大学医学部医学科卒業、九大小児科入局
1996年~2015年3月 九州大学大学院成長発達医学分野/医学部小児科教授
2008年~2013年 九州大学病院副病院長
2011年 アジア小児医学研究学会会長
2011年~ アメリカ小児科学会名誉会員
2011年~ 日本学術会議連携会員
2015年4月~ 福岡市立こども病院院長
医学博士(九州大学)、日本小児科学会専門医

Biography

1977 M.D. Graduated from Kyushu University
1983 Ph.D. Kyushu University
1996~2015 March Professor and Chairman, Department of Pediatrics, Kyushu University,
2008~2013 Deputy Director, Kyushu University Hospital
2011 President, Asian Society for Pediatric Research
2011~ American Academy of Pediatrics Honorary Member
2014~ Principal Investigator, Kawasaki Disease Research Project granted by Ministry of Health, Labour and Welfare in Japan
2015 April~ Director, Fukuoka Children's Hospital

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