院長挨拶

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院長挨拶

新年のご挨拶

明けましておめでとうございます。私どもの念願の成育基本法が昨年12月8日に成立しました。成育基本法とは、成育過程にある者およびその保護者ならびに妊産婦に対し、必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策を総合的に推進しようとする法律で、小児・周産期医療に追い風です。

今年で39年目を迎える福岡市立こども病院は、「こどものいのちと健康をまもる~すべてのこどもと家族の明るい未来を願って~」を基本理念に、今後も小児高度専門医療、小児救急医療、周産期医療を3本柱として運営を行い、また成人移行期医療、医療的ケアを必要なまま在宅医療を継続する子ども達とそのご家族の支援にも力を入れて参ります。

地域の皆様との交流のため、こども病院コミュニティープログラムとして [こども病院フェスタ(2016年より)] と [こども病院生涯学習講座:子育て・孫育てに役立つCGG (Child Grandchild Good-care) プログラム] を2018年より実施し、こども病院・育児への理解を深めていただく一助となっています。

福岡市は活気にあふれる国際都市です。当院も国際医療支援センターを設置し、医療英語講座、医療中国語講座(2018年開講)など国際化を進めております。当院があるアイランドシティではマンション・小学校の建設、福岡市総合体育館のオープン、福岡都市高速6号線工事など着々と開発が進んでおり交通の利便性の向上が期待されます。

日本・世界の小児医療に貢献できる病院となるべく、良質な研修教育体制による人材育成を行い、様々な健康問題に対応できるこども病院を目指してまいりたいと思います。今後ともなお一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2019年1月吉日
福岡市立こども病院
院長 原 寿郎

福岡市立こども病院は、その前身が福岡市立こども病院・感染症センターで1980年9月西日本唯一の小児総合医療施設として開院しました。新病院は2014年 秋福岡市東 区香椎照葉に完成し、同年11月5日から診療を開始いたしました。新病院では新生児集中治療室 (NICU)、小児集中治療室 (PICU)、ハイケアユニット (HCU) が拡充整備され、 関連科が緊密な連携を図りながら高度専門医療、小児救急医療、周産期医療を行っています。

高度専門医療では、移転時に循環器、周産期、手術・集中治療の3部門がセンター化され,脳神経外科,皮膚科が新設され ていましたが、2015年度に川崎病センター、てんかんセンター、アレルギー・呼吸器科, 2016年度に運動器センター、2017年度に腎・泌尿器センター、リハビリテーション科を新たに設置し、関連科がより緊密な連携を図りながら診療を行い、高度専門医療体制はさらに強化されました。2016年度の厚労省DPC最新公開データ(2018年公開)によると全国の病院の中で川崎病患者数、複雑心奇形の手術数が日本一でかつ治療成績も良好です。脊椎手術数は全国2位に増加しています。

小児救急医療では、地域の医療機関からの救急搬送を積極的に受け入れ(救急車年間1,000件以上)、ドクターヘリによる搬入数も増加しています。また周産期医療としては、2016年に胎児ハイリスク症例の受け入れのためMFICU (母体胎児集中治療室) 6床を新たに設置し,ドクターカーを活用し新生児・母体の迎え搬送も実施しています。2017年度に妊産婦メンタルヘルスケアチームを設置するとともに ,多胎妊娠の周産期管理と先天性心疾患の胎児診断の円滑な受け入れを促進するため産科に多胎外来、胎児心エコー外来を新設しました。2018年度には病床を再編成し, NICU18床から3床さらに増床して周産期医療体制を強化します。

臨床教育体制としては、臨床現場での研修指導に加えゼミ、カンファレンス、医療英会話講座なども充実させています。2016年度には国際都市・福岡市にふさわしい国際医療支援センター、小児・周産期医療の発展に寄与するための臨床研究を促進することを目的として臨床研究部を設置しました。また,院内の医療情報の活用を推進するため医療情報室を設置し臨床研究に貢献できるよう取り組んでいます。2017年度から科学研究費助成事業(科研費)へ応募可能な研究機関として文部科学省による承認を得ました。また, 急性弛緩性脊髄炎に係る調査研究の結果をまとめた論文が米国一流誌に掲載されると共に、厚生労働政策にも影響を与え急性弛緩性麻痺が新たに五類感染症として追加されました。

当院は、大学病院、総合病院小児科・産科、開業小児科・産科と機能分担して地域医療、小児救急医療、周産期医療に貢献するとともに、質が高い安全・安心の高度先進専門医療を充実させ、さらに国際交流や国際貢献ができるこども病院を目指したいと思います。“MVP (Mission, Vision, Passion) を持って小児・周産期医療に従事しMVP (Most Valuable Professional) になる”ということを全ての職員の目標にしています。

少子高齢化が進む日本において、健全な次世代育成は極めて重要です。基本理念〔こどものいのちと健康をまもる~すべてのこどもと家族の明るい未来を願って~〕のもと、日本・世界の病める子どもたちの未来のため、小児・周産期医療にさらに貢献できる病院となるよう全力を尽くす所存でございますので、皆様からのご支援、よろしくお願い申し上げます。

2018年5月
福岡市立こども病院
院長 原 寿郎

院長略歴

1977年 九州大学医学部医学科卒業、九大小児科入局
1996年~2015年3月 九州大学大学院成長発達医学分野/医学部小児科教授
2008年~2013年 九州大学病院副病院長
2011年 アジア小児医学研究学会会長
2011年~ アメリカ小児科学会名誉会員
2011年~ 日本学術会議連携会員
2015年4月~ 福岡市立こども病院院長
医学博士(九州大学)、日本小児科学会専門医

President Message

Fukuoka Children's Hospital (FCH) has been providing advanced medical care for children in Western Japan since 1980. The hospital was newly built at the east district of Fukuoka city in 2014. The hospital is bright and wide, and is filled with state-of-the-art diagnostic and therapeutic equipment in a caring and healing environment. FCH has Cardiovascular Center, Perinatal Center (Obstetrics, Neonatal Intensive Care Unit: NICU, and Growing Care Unit: GCU), Pediatric Intensive Care Unit (PICU), and High Care Unit (HCU), including 24 departments. The new hospital is aimed to provide advanced specialized medical care with high quality and safety, as well as pediatric and perinatal emergency care. In 2016, we newly set up Maternal-Fetal Intensive Care Unit (MFICU) and additional NICU beds to strength perinatal care.

We opened Kawasaki Disease Center in July 2015, Epilepsy Center in October 2015, Locomotive (Bone, Joint, Muscle and Nerve) Center and International Medical Support Center in April 2016, and Nephrology/Urology Center in April 2017. FCH Cardiovascular and Locomotive (Bone, Joint, Muscle and Nerve) Centers are ranked among the best in Japan for the management and treatment of complex anomalies. Kawasaki Disease Center provides the most comprehensive care including registration, consultation, diagnosis, treatment and transition in collaboration with Kyushu University Hospital. FCH is treating the largest number of patients with Kawasaki disease in Japan according to the DPC Public Data from the Ministry of Health, Labor and Welfare, Japan. I have been leading sophisticated research and clinical trials as a principal investigator of Kawasaki Disease Research Project (the first project: 2014-2016, the second: 2017-2019) granted by Japan Agency for Medical Research and Development (JAMED).

Our mission is to provide family-centered, individualized high quality care with state-of-the-art technology to every child, regionally and globally, in a friendly environment. In addition to primary pediatric care, every pediatric medical or surgical specialty is available to provide focused care for children. All staffs are aiming to become MVP (Most Valuable Professionals) with MVP (Mission, Vision, and Passion). We also recruit young enthusiastic individuals who want to make a difference in pediatric care in a positive work-life balance with many opportunities for education and experience. We are planning to perform more clinical research.

Fukuoka city was selected as one of the 10 hottest cities in the world by Newsweek in 2006, and the 10th most livable city in the world by the United Kingdom information magazine, Monocle, in 2014. Furthermore, it was chosen as one of the international model cities in the world by Habitat Expert Meeting. Therefore, FCH aims at its globalization to have more students and doctors for training from overseas.

April, 2017
Toshiro Hara, MD, PhD.
President,
Fukuoka Children’s Hospital

Biography

1977 M.D. Graduated from Kyushu University
1983 Ph.D. Kyushu University
1996~2015 March Professor and Chairman, Department of Pediatrics, Kyushu University,
2008~2013 Deputy Director, Kyushu University Hospital
2011 President, Asian Society for Pediatric Research
2011~ American Academy of Pediatrics Honorary Member
2014~ Principal Investigator, Kawasaki Disease Research Project granted by Ministry of Health, Labour and Welfare in Japan
2015 April~ Director, Fukuoka Children's Hospital

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